紺屋高尾2
紺屋町(こうやまち)
写真の様に、オフィス街になっておりますが・・・
昭和通りを挟んだ側に、現在の岩本町があります。
その岩本町二丁目の一帯にお玉が池(実際の池)が有った?
このお玉が池、江戸時代末期に、北辰一刀流で有名な千葉道場が有った場所。
紺屋町をウするウロしましたが・・・時空を越えると、この辺り坂本龍馬(龍馬は千葉周作の弟貞吉の道場の門徒)がこの辺りを同じように、ウロウロしていたかも?
なんて、爆走妄想にスイッチが入ったりしました。
さて、【紺屋高尾】噺の続きです。
吉兵衛親方と将棋をしながら、久蔵の帰りを待っていました。
お湯屋から久蔵が帰ってくると、履くものから着るものまで(フンドシ(履くもの?))親方吉兵衛の物を借り、竹庵先生と連れだって吉原へ・・・
その道すがら吉原に上がった時の事のレクチャーを受ける。
『久蔵さん、あなは・・・野田の大店の若旦那という触れ込みで入るから、何聞かれても、『あいよ、あいよ』と応えなさい。』
『お湯屋に行って、さっぱりしてきたが、ウグイスの糞で洗っても久蔵さんの
指先の藍染めは落ちないから、手先は常にフトコロに入れておくように』
などなどのレクチャーを受け、練習しながら吉原へ・・・
吉原の中に入った二人は、竹庵先生の行き付けのお茶屋にまず上がります。
そのお茶屋の女将さんを通して、お目当ての高尾太夫のいる三浦屋に高尾太夫を指名で連絡をいれる。
三浦屋の高尾太夫は、丁度その日その晩はフリー(都合の良い事にね♪)
太夫に『このようなお客が来ているが、いかがします・・・?』
『いつもは、お大名のお相手ばかり・・・たまには、大店の若旦那のお相手でも・・・』と、トントン拍子に話しがまとまり
久蔵は、高尾太夫に会える事に。
お茶屋から三浦屋へ移動して、まずは宴会。
頃合いを見計らい、久蔵は奥の寝室へ案内される!
そのタイミングで、付き添いの竹庵先生は帰宅する事に・・・
部屋で一人待っていると、その部屋に、禿に連れられて、高尾太夫が登場する!
憧れの高尾太夫を近くで見られて、緊張MAXの久蔵さん。
高尾太夫は、まずタバコに火を着けて・・・
『ぬし、まずはいっぷく〜』
高尾太夫からもらったキセルを普段から吸いなれないタバコでも、高尾太夫からの頂きものという意識が働いてか?火玉が踊るほどタバコを吸った久蔵。
そして、高尾太夫と久蔵初対面な訳だからなかなか話しが続かない!
竹庵先生から『何聞かれても・・・あいよ、あいよ、と応えなさい』とレクチャーされていたのも手伝い話しが続かない事もある。
そんな対話の中
高尾太夫
『ぬし、今度いつ来てくんなますか?』
これには久蔵、
流石に『あいよ、あいよ』と言う訳にはいかず。
根が真面目な久蔵。
『さ、さ、三年先です。』
この答に高尾太夫は少し驚き。
『それは、ちと先ですなぁ〜』
『花魁、済みません、あっしは嘘を申しておりやした、野田の大店の若旦那なんて、まるっきりの嘘です。この手先を見て下さい!あっしはただの紺屋の職人です。今日のために年五両、三年働いて金貯めて伺いました、だから、また三年働かなければ、伺う事は出来ません!嘘をついた事はこの通り謝ります。済みませんでした。お許し下さい!』
この激告白を聞いた高尾太夫、三年も変わらぬ想いで、働いてきた話しに心動かされ・・・
『ぬし、もうこの里に来てはなりません、あちきは、来年の三月十五日、年季が開けます!こんなあちきでも、ぬしの女房にして貰えるでしょうか?』
『今何ておっしゃいました?』
『あちきでも、ぬしの女房にして貰えるでしょうか?』
『へぇ〜♪』
そしてその晩久蔵は夢の世界へ・・・
カラス『カァ〜』で夜が明けて、久蔵は高尾太夫に吉原大門まで見おくられる(大層上級客の扱い)
一晩夢の世界で過ごした久蔵。
フヌケの状態で帰宅。
吉兵衛親方が、『久蔵、どうだった?』
『へぇ〜♪来年三月十五日、高尾花魁は、あっしの女房になるんですよ♪』
『そんなのは・・・吉原の花魁の常套句じゃないのかい?』
『へぇ〜♪来年の三月十五日、高尾花魁は、あっしの女房になるんですよ♪』
『こりゃ〜らちが明かないや、そっとしといてやろうじゃないか』
その日から再び仕事に励む久蔵。
ただ、何を言っても『来年の三月十五日』しか言わず・・・
『あのぉ〜親方、来年の三月十五日って、いつ頃ですかぁ〜?』
『そりゃ〜お前、来年の三月十五日は・・・来年の三月十五日あたりじゃないのかい』
そんなこんなで、久蔵には『三月十五日』なんて、あだ名がつけられる!
その年も暮れ、年明け睦月・如月・弥生と時が過ぎ・・・
三月の十五日に
紺屋町の吉兵衛の店の前に、一挺の駕籠が止まる!
中から出て来たのは、高尾花魁。
『デッチどん、ここに久蔵さんはいてますか?』
『へぇ〜』
驚き慌てたデッチどんは・・・
『親方〜表に三月十五日がぁ〜!』
そして、久蔵と高尾は・・・
親方吉兵衛の仲人により、夫婦となり、近所に手頃な空き店があるというので、これに新しく紺屋を開かせた。
久蔵と高尾の店は・・・
高尾太夫が染め物の手伝いをしているので、【高尾に染めてもらったものを身につけていれば、悪い病にかからない】と評判になり、大繁盛したそうです。
By HB
写真の様に、オフィス街になっておりますが・・・
昭和通りを挟んだ側に、現在の岩本町があります。
その岩本町二丁目の一帯にお玉が池(実際の池)が有った?
このお玉が池、江戸時代末期に、北辰一刀流で有名な千葉道場が有った場所。
紺屋町をウするウロしましたが・・・時空を越えると、この辺り坂本龍馬(龍馬は千葉周作の弟貞吉の道場の門徒)がこの辺りを同じように、ウロウロしていたかも?
なんて、爆走妄想にスイッチが入ったりしました。
さて、【紺屋高尾】噺の続きです。
吉兵衛親方と将棋をしながら、久蔵の帰りを待っていました。
お湯屋から久蔵が帰ってくると、履くものから着るものまで(フンドシ(履くもの?))親方吉兵衛の物を借り、竹庵先生と連れだって吉原へ・・・
その道すがら吉原に上がった時の事のレクチャーを受ける。
『久蔵さん、あなは・・・野田の大店の若旦那という触れ込みで入るから、何聞かれても、『あいよ、あいよ』と応えなさい。』
『お湯屋に行って、さっぱりしてきたが、ウグイスの糞で洗っても久蔵さんの
指先の藍染めは落ちないから、手先は常にフトコロに入れておくように』
などなどのレクチャーを受け、練習しながら吉原へ・・・
吉原の中に入った二人は、竹庵先生の行き付けのお茶屋にまず上がります。
そのお茶屋の女将さんを通して、お目当ての高尾太夫のいる三浦屋に高尾太夫を指名で連絡をいれる。
三浦屋の高尾太夫は、丁度その日その晩はフリー(都合の良い事にね♪)
太夫に『このようなお客が来ているが、いかがします・・・?』
『いつもは、お大名のお相手ばかり・・・たまには、大店の若旦那のお相手でも・・・』と、トントン拍子に話しがまとまり
久蔵は、高尾太夫に会える事に。
お茶屋から三浦屋へ移動して、まずは宴会。
頃合いを見計らい、久蔵は奥の寝室へ案内される!
そのタイミングで、付き添いの竹庵先生は帰宅する事に・・・
部屋で一人待っていると、その部屋に、禿に連れられて、高尾太夫が登場する!
憧れの高尾太夫を近くで見られて、緊張MAXの久蔵さん。
高尾太夫は、まずタバコに火を着けて・・・
『ぬし、まずはいっぷく〜』
高尾太夫からもらったキセルを普段から吸いなれないタバコでも、高尾太夫からの頂きものという意識が働いてか?火玉が踊るほどタバコを吸った久蔵。
そして、高尾太夫と久蔵初対面な訳だからなかなか話しが続かない!
竹庵先生から『何聞かれても・・・あいよ、あいよ、と応えなさい』とレクチャーされていたのも手伝い話しが続かない事もある。
そんな対話の中
高尾太夫
『ぬし、今度いつ来てくんなますか?』
これには久蔵、
流石に『あいよ、あいよ』と言う訳にはいかず。
根が真面目な久蔵。
『さ、さ、三年先です。』
この答に高尾太夫は少し驚き。
『それは、ちと先ですなぁ〜』
『花魁、済みません、あっしは嘘を申しておりやした、野田の大店の若旦那なんて、まるっきりの嘘です。この手先を見て下さい!あっしはただの紺屋の職人です。今日のために年五両、三年働いて金貯めて伺いました、だから、また三年働かなければ、伺う事は出来ません!嘘をついた事はこの通り謝ります。済みませんでした。お許し下さい!』
この激告白を聞いた高尾太夫、三年も変わらぬ想いで、働いてきた話しに心動かされ・・・
『ぬし、もうこの里に来てはなりません、あちきは、来年の三月十五日、年季が開けます!こんなあちきでも、ぬしの女房にして貰えるでしょうか?』
『今何ておっしゃいました?』
『あちきでも、ぬしの女房にして貰えるでしょうか?』
『へぇ〜♪』
そしてその晩久蔵は夢の世界へ・・・
カラス『カァ〜』で夜が明けて、久蔵は高尾太夫に吉原大門まで見おくられる(大層上級客の扱い)
一晩夢の世界で過ごした久蔵。
フヌケの状態で帰宅。
吉兵衛親方が、『久蔵、どうだった?』
『へぇ〜♪来年三月十五日、高尾花魁は、あっしの女房になるんですよ♪』
『そんなのは・・・吉原の花魁の常套句じゃないのかい?』
『へぇ〜♪来年の三月十五日、高尾花魁は、あっしの女房になるんですよ♪』
『こりゃ〜らちが明かないや、そっとしといてやろうじゃないか』
その日から再び仕事に励む久蔵。
ただ、何を言っても『来年の三月十五日』しか言わず・・・
『あのぉ〜親方、来年の三月十五日って、いつ頃ですかぁ〜?』
『そりゃ〜お前、来年の三月十五日は・・・来年の三月十五日あたりじゃないのかい』
そんなこんなで、久蔵には『三月十五日』なんて、あだ名がつけられる!
その年も暮れ、年明け睦月・如月・弥生と時が過ぎ・・・
三月の十五日に
紺屋町の吉兵衛の店の前に、一挺の駕籠が止まる!
中から出て来たのは、高尾花魁。
『デッチどん、ここに久蔵さんはいてますか?』
『へぇ〜』
驚き慌てたデッチどんは・・・
『親方〜表に三月十五日がぁ〜!』
そして、久蔵と高尾は・・・
親方吉兵衛の仲人により、夫婦となり、近所に手頃な空き店があるというので、これに新しく紺屋を開かせた。
久蔵と高尾の店は・・・
高尾太夫が染め物の手伝いをしているので、【高尾に染めてもらったものを身につけていれば、悪い病にかからない】と評判になり、大繁盛したそうです。
By HB
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